体全体を潤す『水(津液)』
東洋医学では「水」のことを「津液」とも呼びます。
「水」とは、飲食物に含まれている水分を吸収して体に必要な形に変えて作られるもので、ただの水とは違います。
飲食物に含まれる水分は「脾」によって分けられ、さらに小腸・大腸で清らかなものと濁ったものに分けられ、清らかな水の成分が「水」となります。
ですから、「水」が不足しているからといったただ水を飲めば改善されるというものではありません。
「水」は腎の働きで、ちょうど水蒸気のようなものに変えられて肺まで持ち上げられます。
ここから肺の働きにより体中を潤し、膀胱から尿として排泄されます。
「水」と「血」の違いは、「血」は血管の外に出てしまうと働くことができませんが、「水(津液)」は血管の外にも自由に出入りし、機能します。
水分が不足した「津液虚」
「水(津液)」が不足した状態を「津液虚」と呼びます。
ストレスや過労、睡眠不足、食生活の乱れなどが原因で起きやすくなります。
症状は皮膚のかさつき、のどが渇く、風邪を引いた後にカラ咳が起こりやすいなどの乾燥性の症状や、手のひらや足の裏がほてる、寝汗などが現れやすくなります。
辛いものや脂っこいもの、お酒、タバコなどは体の水分を消耗する性質があるので、摂りすぎないようにします。
胃腸の消化吸収力が弱っていると、取り入れた水分を活用することができず、「必要な水は不足しているのに余分な水分は溢れている」という状態になりやすくなります。
見ずを飲んでものどの渇きが治まらず、お腹で水がぽちゃぽちゃ滞っている人は、いくら水を飲んでも水不足を解消することはできません。
常温の水やお湯を少しずつ飲んで、のどの渇きを治めます。
「津液虚」を改善するおすすめの食材は次のとおりです。
津液虚におすすめの食材
豆乳、豆腐、豚肉、鴨肉、すっぽん、ハマグリ、アワビ、れんこん、ピーマン、トマト、梨、ライチ、レモン、メロン、ミント茶、緑茶など。
津液虚におすすめ薬膳食材
高麗人参(コウライニンジン)、百合根、胡麻子(ゴマシ)、白きくらげ、山薬(サンヤク)、菊花(キクカ)など。
津液虚の人が控えたい食材
香辛料、薬味野菜、冷たいものなど。
※ 参照出展:【薬膳マイスター養成講座】テキスト
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